岡山KEEP「夏の源流体験エコツアー2010」
森林セラピーと源流体験in新庄

◆概要
2010(平成22)年7月24日(土)、旭川流域の源の一つ、岡山県新庄村を訪ね、水環境や源流の森の役割などについて考えるエコツアーを行いました。森林セラピー基地等で、源流域での癒し効果も体感しました。また、下流の京山地区との比較環境学習も行いました。滝に打たれたり、源流域で泳いだりと、全身で源流の環境を満喫しました。源流域で生物多様性のことや流域という水のつながり、人と自然のつながりや暮らし方の知恵など、持続可能な社会づくりのための学び(ESD)にあふれた一日をみんなで楽しみました。ご参加ご協力いただいた皆さん、ありがとうございました。
(岡山市京山地区ESD推進協議会会長・岡山KEEP代表 池田満之)

◆主催・協力
主催
岡山市立京山公民館・京山地区ESD推進協議会 「岡山市京山地区ESD環境プロジェクト(岡山KEEP)」

協力
新庄村の皆さん(新庄村長、新庄村森林セラピー協議会、新庄村えぃもんクラブ、臼井さんほか)

記録撮影
ムービー京山・京山ITサポーター +岡大の阿部先生ほか

◆日程と写真集



7:40 京山公民館集合、受付、出発式



8:08 貸切バスで出発



臼井さんによるバスレクを楽しみながら新庄村へ



途中、真庭サービスエリアで前伊島小学校校長の松原先生とバッタリ出会い、ご挨拶頂きました。
参加者の中には松原先生が校長の時の伊島小学校の生徒達もいて、なつかしい再会となりました。





10:28 田浪キャンプ場着
新庄村の笹野村長から歓迎の挨拶がありました。

森林セラピー協議会のガイドの皆さんの紹介
黒田さん、佐藤会長、池田さんが担当して下さいました。



毛無山を背景に、新庄村長を中心にしてみんなで記念撮影


「ゆりかごの小径」をメインに、森林セラピー体験
冬の源流体験エコツアーでも来させて頂いたところですので、冬との違いも体感しました。


メインガイドの黒田さんのお話は、体感的でわかりやすく、源流域の森のことがよく理解できました。
古代の「たたら製鉄」の名残を示す石垣があるあたりでは、金糞と呼ばれる製鉄残滓をたくさん見つけました。


ブナの大木の下で、ブナがつくっている環境のダイナミズムを体感しました。
ブナの木が広げている枝先から集められた雨水が、樹幹を伝って滝のように根元に流れること、
その落ち葉の腐葉土の上を歩いていることを、ジャンプして足の感触から実感しました。
1cmの堆積に100年、この足もとの何mもの堆積に要した年月のこととともに、
含まれている水が年間を通して冷たく清潔に源流として新庄川に注ぎ、
やがて県南に達していることに感激しました。
私たちと旭川の水の大きなつながりを実感しました。


森林セラピーで癒され、心身共にリフレッシュされました。


環境調査も何カ所かで実施して、下流の京山地区との比較を五感だけでなく、科学的にも行いました。
地球温暖化の指標である二酸化炭素濃度は京山地区より100ppm少ない約400ppmでした。
癒し効果を与えるというマイナスイオンの量は、岡山県総合グラウンド沿いの道路の10倍の量が測定されました。
数値的にも、源流域(新庄村)が下流域(京山地区)に比べていかに環境が良いかを確認しました。



「ゆりかごの小径」内で記念撮影


「旭川源流の碑」(旭川流域ネットワークの活動として1998年に建立)を訪ね、源流の水を体感しました。
水質調査も行いました。水温15℃、電気伝導度47μS/cmの源流の水はとてもひんやりしていました。
豊富な腐葉土から供給された有機物の恩恵か、見た目のきれいさに比べてCOD値はやや高めでした。



「旭川源流の碑」の前で記念撮影


毛無山「山の家」で昼食休憩
地元の皆さんが準備してくれた昼食は、そうめん、おにぎり、お浸し、野菜、唐揚げなど盛り沢山。
大人気の唐揚げをはじめ、どれもとてもおいしく、お腹いっぱいいただきました。


午後は、山口さんの案内で、源流域に住む人たちの水利用の様子を見せていただきました。
「使い川」を利用した洗い物の様子や水神さん、ヤマメの養殖場、水力発電所などを見せてもらいました。


不動滝の男滝へ行きました。その迫力に圧倒されました。
男滝から女滝へは、川沿いの遊歩道を通って行きました。
緑と水に囲まれた遊歩道は、とても心地よい空間でした。


女滝で恒例となった水辺体験。黒田さんが準備してくれたボードは大好評でした。
おかげでたくさんの人が滝に打たれに行くことができました。
新庄村の子ども達も加わってくれて、楽しい体験活動ができました。
黒田さんには着替え用のテントも出していただき、大感謝です。


ライフジャケットのおかげで、子ども達も滝に打たれたり、プカプカ浮いたり、安全に楽しめました。
透き通ったきれいな源流域の水は、泳いでよし、潜ってよしの心地よさ。
はじめ冷たいと思った水温も、慣れてくると気持ちよく楽しめる温度でした。


女滝(不動滝)の前で本日最後の記念撮影

その後、道の駅「メルヘンの里 新庄」でお土産を買って岡山へ。
楽しいバスレクを使って、エコツアーのふりかえりをしました。
京山公民館に戻って締めの会を行い、18:30に解散しました。
皆さん、お疲れ様でした!

◆参加者の感想(抜粋)

参加者の満足度は、80点から200点までで、100点以上は100点とした場合の満足度の平均値は94点でした。

とても学ぶことが多く、かつ楽しいエコツアーで、心身ともにリフレッシュできました。
女滝で泳ぐのがおもしろかった。森林セラピーでは、空気がきれいで、リフレッシュできた。
大人も子どもの感性に立ち返ることができるツアーでした。
滝で遊ぶのが一番楽しかったです。家の近辺では出来ない遊びができていい体験になりました。
いやされた! 滝に打たれたことが気持ちよかった。
森林セラピーでいやされて、おいしいそうめんとおにぎりでお腹いっぱいになり、滝に打たれたり、飛び込んだり、子ども以上に童心に戻って楽しみました。
ハンモックや滝が楽しかった。
水がおいしかったし、水辺体験が特に楽しかった。
楽しかったが、泊まりがけ(一泊二日)がよかった。
いろんなことを学んだり、おいしい昼食をいただいたり、楽しく遊んだりして、いい一日になった。
日帰りながらも、新庄村の中で充実した活動ができたし、滝までボートで行くことができた。一泊以上やっぱりしたい!
初めて会った人ばかりですが、バスの中で臼井さんの上手な進行とほほえましい子どもたちの様子がとてもかわいくて、森林セラピー+α(人々とのふれあい)よかったです。
企画、考え方、時間、配置が極めて良好であった。
普段入らないような森の中や滝に入ることができ、自然の気持ちよさを体感できた。自分たちが何げなく使っている水が、山から出発しているということが実感できた。
滝がとてもすごかったし、そうめんもおいしかったし、森林セラピーもすごかった。ブナに感動。
川の源としての森の豊かさを感じました。また、そうした自然とともにある生活の豊かさを感じました。
滝で遊んだのが童心に帰れて、とても楽しく心に残りました。また、新庄村の村長さんをはじめ、地元の人たちがあたたかく、かつ、誇りを持って生きておられる姿が大変印象的できた。
やはり体験を通して知ることは、知識のみで知ることとは違うということをひしひしと感じました。
新庄に母樹があったことや小川を洗濯などに使っているということが心に残りました。
新庄は水がきれいなのにCODが高い。これは養分(有機物)がきれいな水に入ってきていることを示しているようだ。
自然と人とのコラボレーションが心に残った。
空気がきれい。特に滝壺のまわりは涼しく、深呼吸をすると気持ちがよかった。
大変配慮の行き届いたエコツアーで、スタッフの皆様に心より感謝いたします。ありがとうございました。


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